同じような角度でも、向きが違うだけで表情がまったく違ってくるところも璃紅と同様。
アイホールをはじめ唇の造形や二重のラインなどが左右対称でないために生まれる表情ですが
目の開きや唇の形が固定されてるお人形にとっては、これって大きな強みだと思います。
でも、あまり非対称が過ぎると 正面から見た時に「…うーん…」てことになるから
バランスが難しいですよね。

そして、この子は…けっこう非対称っぷりがきついほうだと思います。
もとは人間サイズのアンティークの紋付。
袖が長かったから、留袖ではなくて 未婚のお嬢さんの礼装用
だったのかな。
帯も、もとは私が使ってた博多献上。
半幅帯をつぶして、MSDサイズ2本とLaTiサイズ(幼サイズ)
1本の、計3本を作りました。
ちょうどこの子と入れ違いに、SD璃紅がしばらくの間 メンテ待ちの休養に入りました。
だから増えたといっても、カメラの前に立つモデルの人数は変わりません。
そういう事情もあったので、璃紅のかわりができるぐらい似てると都合がいいかもなーって
考えはありましたが…
ここまで似てれば、《影武者》としては充分すぎるぐらいです。

もちろん、この子は《黒蝶》という別の個体ですから
寸分違わず璃紅に似てる必要はありませんし
そんなふうに扱うつもりもありませんが…立ち位置は似たようなものになるかと。

案外、アリーやパパンと絡んだ時は、璃紅とは違う個性を発揮しそうな気がします。
なんだかんだ言って、うちの40センチのメンバーは
みーんな《イレギュラー》で増えた子ばかりです。
が、その中でも極めつけのイレギュラーがこの子。

そもそも「数」として増えるはずじゃなかった
ボディのみのお迎えだったんですもんね。

思いがけずヘッドを得て増員の運びとなった
《黒蝶》(あげは)
最初のカメラテストの写真です。
MSDにしては小頭ぎみなクロエ(7番)を、
もうちょっと華奢な感じにしようと思って購入したボディ。
身長こそ同じですが、MSDより ひとまわりほど細身です。
その細身のボディに乗っかってるので、「のの的」な
バランスになってるけど(笑)、このヘッドも結構な小頭で
MSDサイズのウィッグ は ゆるめです。

写真のウィッグはヘッドと同じメーカーの品なので
「純正」の強みでジャストサイズ。
毎回、新しい子が増えるたびに「上手く取れない」「難しい」と
泣きが入る私ですが…
この子に対しては、あまり苦労していません。
唯一の例外が LaTi-Green の小璃紅だったのと同じで
璃紅に似てれば撮りやすい ってことなんでしょうか。
長年 璃紅を撮ってきて、コツと要領を呑み込んでるから
それが役に立ってるんでしょうかね…
経験値ってやつ?(笑)
私が暑気当たりで倒れなければ 8月1日にお披露目する
予定だったので、『八朔』を意識して
黒の絽の着物で撮りました。

この黒があんまり似合ったもので
《黒蝶》って名前を思いついたりして…

メイクの仕方によって、アイは14ミリから18ミリぐらいまで
いけると思います。
ただしヘッド内部のアイホールの裏側は16ミリまでしか
はまりません。
18ミリを入れようと思ったら、アイサイザーで削る必要が
ありそうです。

写真のアイはポリーグラスアイの16ミリ「Meadow Green」
SD璃紅が22ミリ、小璃紅が14ミリの同じアイを使用して
います。
ご覧の通り、SDの璃紅にとてもよく似ています。
似たヘッド=好みの顔だったからお迎えに至ったわけですが
メイクするまで、まさかこんなに似た顔になるとは思っていませんでした。
削りなどは一切なし。ヘッド自体は LaTi-Green:レニアの小璃紅のほうに似ています。